先週、NHKでやっていた「こもりびと」というドラマ。
わたしは、ひきこもりにとても関心があるので、おもしろかった。
でも、どうしても気になった点が一つ。
それはね・・・。
どうやってもマツケンの「澄んだ、キラキラ輝く瞳」と「涼やかな眉間と額」が隠せないということ。
どんなにどんなに演技がうまくても、そこは隠せないんだ!と思った。
瞳に力がある。
そして、とても澄んでいる。
実際にひきこもりで、気持ちも病んでいるとしたら、瞳は濁り、眉間は苦し気にぎゅーっとなる。自信のなさでいつもびくびくしてる。そしてもっと無気力にだらーっとしている。全身から立ち上る倦怠感。
自分がほぼひきこもりだったときがあるからわかる。
全身から立ち上る荒んだ、濁ったオーラはもう隠し切れないものだ。
電車の窓に映る自分を見たとき、「なんて濁ってるんだ!」!と思ったのをよく覚えている。
武田鉄矢演じるお父さんが死の間際に息子と対面して「お父さんはお父さんなりに大事に思っていたんだよ」というセリフは、本当にそうなんだろうなあ。と思う。
親の呪いは、生涯にわたって子供の心に残るものだ。
程度の差はあれ。
最近一人でよく考えるんだけど。
こんなに短期間に世の中の「価値観」がガラッと変わって、ついていけない人が出てくるのは当たり前だ。
古い価値観の時代に生きたわたしたちの親世代。
そして、激変しつつある新たな価値観との狭間にいるわたしたち世代。
親は、もう変わらない。
でも、自分たちの時代の価値観を絶対と思い、時代の変化についていけず、子供に古い価値観を押し付けてくる人はまだまだ多い。
要するに、話が一切通じない。
だって、根底にある、基準となる価値観がもうまったく異なるのだから。
わかり合うことは不可能なのだ。
その、狭間にいるわたしたち。
うまくやらないと自分が壊れるよ。
古い価値観、その当時はそれが当たり前だと誰もが思っていた価値観の親に育てられ、大人になり、その間に世界は激変し、価値観も激変し、そこに気づかず、それを変えられない人たちはまだたくさんいる。
え、自分はこうやって教わって来たのに、もうそれが通用しないの??
なんで?ええ~!!じゃあ、どーすりゃいいのさ!!
という戸惑いを、わたしたちはこれからさらに、何度となく味わっていく。
その度、気づいて修正していくしかない。
誰も、悪くない。
ただ、時代が変わったのだ。
流れが変わったのだ、劇的に。
刷り込まれたものを、「えいっ!」と手放すには、ある種の思い切りと勇気がいる。
しがみつきたくなる気持ちもよくわかる。
でも、今変えなきゃもう苦しくなる一方。
この先、努力や頑張りでは、もう現実は動かない。
「気持ち」であり「波動」がキーワードであり、時代の主軸となっていく。
必ず。
どちらも悪者にしない生き方を選ばなきゃならない。
とても、難しいことだ。
武田鉄矢演じるお父さんのように、死の間際にでも自分の間違いに気づく人。
気付いてて、気づかないふりをして終える人。
気付いて、向き合おうとする人。
一生気付かずそのまま死んでいく人。
それぞれ、自分自身の選択で、いいわるいはないのかもしれない。
時代は大きく関連していて、個人のせいだけとも言えない。
だけど、やっぱりわたしは、子供目線で見てしまう。
ひきこもる人の気持ちが、わたしはとてもわかるし、自分もほとんど近いところにいると思っている。あまり、変わらない。
社会から断絶され、戻れない恐怖も、体感としてよくわかる。
あの絶望感は、言葉にできない。
なんの能力もないのに、プライドだけは高いところもまったく同じ。
人から、社会から、「自分が否定されることに耐えられない怯えた気持ち」も、自分事としてよくわかる。だから、頭で外に出なきゃ!このままじゃだめだ!と思っていてもなかなか出られない。だって、外に出たら必ず「自分を否定される」から。
そして、事態がどうしようもなくなって、その子供を親が殺すような煮詰まった状況も、よく理解できる。
みんながみんな、正しくきれいにそつなくは生きられないさ。
これから、コロナによって、働く意欲のある人までどんどん職を失っていく。
生活の術を失ったら、先行きが見えなかったら、それで孤独だったら、死を選ぶ人は確実に増えていく。
なのに、国会議員のボーナスは満額支給されてる。
狂ってる!!
国は、真剣にベーシックインカムについて考えるべき。
これから税収は減り、なのに生活保護は増え続けるだろう。
もうそのシステムは破綻する。
生活を守れよ。まず第一に。
ほんとうに、権力を私物化している奴らは今すぐ地獄へ落ちてほしい。
そして、まじめに働いてきた誰にも、死なないでほしい。
わたしには何もできないけど、年末に向けて自殺者がさらに増えることを予想すると、悲しくて泣きたくなるよ。
破壊と再生のなかで、淘汰されていくものたち。
何を捨てられるか。
どこまで手放せるか。
それによって、力尽きるか、生き延びるかが分かれる。
最後に、最近なんだか目について、ますます大好きな六根清浄祓詞の最初の部分をのせます。
人は即ち 天下(あまがした)の神物(みたまもの)なり。
すべからく 静め 鎮まることを 掌る(つかさどる)べし。
心は即ち 神明(しんめい)の本主(もとあるじ)たり。
心神(わがたましい)を傷(いた)ましむるなかれ。
日本をつくった高級神霊たちは、こんなふうに思って、わたしたちを見ているはず。
わがたましいを、いたましむることなかれ!!