数週間前に読んだこの本。
何より写真がいい。
本編に収録されているお話は全て読んだことのあるものだったが、写真が伴うとまた良さが何倍にも何十倍にもなると実感する。
カリブーの群れ。
青々として滔々と流れるシーンジャック川。
人々の飾らない笑顔。
人と人とのあたたかな関わり。
日常の雑事にまみれて、魂がスカスカになってきたとき。
いつも星野さんの文章と写真を、彼の生きる姿勢を思い出す。
心の奥底にある彼の言葉に思いを馳せるとき、いつもそこは決して枯れることのない森の奥深くの澄んだ泉のように、わたしの魂を潤してくれる。
自分の信じるもの、美しいと思うものにアクセスする癖をつけようと思う。
残酷な殺人や、悲しい自殺のニュースだけが決して全てではないのだから。