深呼吸図書館

悩めるあなたのための1冊アドバイザー“なついちご”が、今のあなたの気分にぴったりの本紹介します。

小さなこと 大きなこと

小さなことと、大きなことについて考えている。

ずっと。

 

でも、言えば誰かの悪口になる気がして言えなかった。

 

「セッション」という名のサービスを提供している人が身近にたくさんいる。

もう何年も、わたしの人生を通り過ぎていく「セッション」をしている人たちを見て来たし、今現在進行形で関わっている人もいる。

 

世の中には、大衆に訴えかける作品やメッセージを届けるような「大きな」役割の人がいる。見た目、華やか。

 

その一方で、どん底にいる人一人一人と、本気で向き合うような仕事をしている人もいる。見た目、地味。

 

大勢に働きかける力と、ひとりひとりの魂や人生とがっつり向き合っていく力。

どちらも役割が違うだけで、同じように貴いんだと思う。

ただ、大勢に働きかける力だけでは、本当に今辛い人はたぶん救われない。

でも、大勢に働きかける力のほうが、目立って、華やかで、稼げる。

 

寄り添わないで、自分の波動を下げないで、相手に気づかせることで「引き上げる」。

という考え。よくわかるけど、やっぱりどうしても違和感。

なんで、そんなに上から目線??って思っちゃう。

レベルの低い人は、

傷ついてうずくまっている人は、

困り果てて行き詰ってる人は、

置いて行っちゃうの?

切り捨てちゃうの?

 

なにが正解なのかわからないけど、誰もがそんなに強いわけじゃない。

でも、傷を武器にひねくれて相手を攻撃するような人がいるのも現実だから、セッションをする人が自分を守らなきゃいけないのも確か。

 

自分をさんざん裁いてきたわたしだけど、もう誰も裁きたくないな。って最近思う。

だって疲れるんだもん。

なんか疲れちゃったんだもん。

 

どんなに悲惨でも、どんなに腹が立っても、ただ、事実がそこにあるだけ。

結局、自分がどうするか。

答えはいつも必ずそこに行きつく。

 

ここ数年。世の中を変えようとして、大きなことをやろうとして、身近な人や家のことがおろそかになって、一番大切な人が不幸になるケースって、起業に憧れる女性の世界でとても多い感じがする。

 

一番身近な人を不幸にしたまま、より大きな世界に働きかけていく矛盾。

自分のことだけでもよくないし、人のことだけでもよくない。

そのバランスが、いつも難しい。

 

みんながみんな、占い師になったら世の中は回らない(笑)好きなことを!自由にやろう!と言ってそれを全員実行したら、ゴミ収集する人はいなくなるかも。トイレ掃除する人も、飲食店で洗い物する人も、いなくなるかも。そしたら、世の中はゴミであふれる。

保育士は給料も安くて、責任が多い上に、サービス残業当たり前で休みも少ない!だからやらない!ってみんなが言い出したら、子供を預ける先がなくなって困る人が続出する。

 

どれも今必要な仕事で、誰かが担ってくれてるから、わたしたちは時間通りの電車に乗り、バスに乗り、宅配便を受け取れる。

その人たちはみんな、時間に拘束され、会社に拘束され、その窮屈なルールの中で一生懸命働いている。

 

それを忘れて、好きなことだけして自由に豊かになろう!みたいなスピリチュアルを見ると、なんかもう、反吐が出る。

病気になったら、年をとったら、誰かがその下の世話をやってくれてるんだよ。

誰もやりたくないような仕事を、やってくれてる人がいるから、社会はまわっている。

 

わたしは、地味なほうをやる人だって、よくわかってる。

謙虚と、傲慢と、依存と、自立と。優越感と劣等感。

いつもせめぎ合っている世の中でバランスを取りながら、あたたかな人間性を培っていくのって、「特別な何か」をしなくても、宇宙に還ってほめられる生き方なのかな。って思うんだ。

 

誰かの為に自分ができることなんて、本当の意味では一つもないのだとしたら、

その時々で、自分に正直でいることしかできない。

誰のせいにもしない決断を積み重ねていくことがすべて。

 

波動が「高い」とか「低い」とか。

二極化。とか。

なんだか優越感と選民意識と、分離を煽るこの流れにのれない私がいる。

 

誰の中にも「天使」も「悪魔」もいて、

感情が荒れ狂って泣きわめく日もあれば、思いっきり笑える日もある。

晴れも雨も曇りもあって。

全部があって成り立つ世界。

 

ただ、キラキラしてればいいってもんでもない!

ズンドコだってするさ!

人間だもの。

 

そんなこと、なんか最近ひとりで考えてます。

 


f:id:natsuberry:20211216011255j:image