こんにちは。
暑くて脳みそとろけそうな、なついちごです。
この時期意味もないのに息がハアハアしてしまって、ちょっと変質者みたいな自分に困ってます。
さて、今日ご紹介するのはあの有名な個性派俳優、片桐はいりさん著のエッセイ「グアテマラの弟」です。暑くてもう長編小説なんて読んでられない!
という人にぴったりの、軽く読めてなんだかじんわりしちゃうエッセイがこの一冊。
片桐はいりさん、私大・大・大好き!!!
独特な風貌とあの謙虚でとぼけたあたたかい人柄。圧倒的な存在感と演技力、すごいですよね。
でも彼女が一流なのは演技だけじゃない!エッセイを書く才能も、本業のエッセイストを超える超一流なのです。
とにかく、テンポがいい。面白い。読後感が爽やかでじんわり。そして、エッセイではこれが一番大事。「読みやすい」!
エッセイは好きでよく読むのですが、はいりさんの本はその中でもピカイチの
読みやすさと面白さ。
嫌味なところも皮肉なところも説教臭いところも一切なく、ただ笑いと人間愛がふんだんに詰まった旅先でのエッセイは、「旅って、人生っていいもんだよね」と
思わせてくれる、ある意味自己啓発的な作品と言えるかも。
文章の書き出しや構成も本当にうまくて驚かされます。
「グアテマラの弟」はそのタイトルの通り、著者が中米グアテマラ共和国に住む弟に会いにいくお話。そこでの弟家族やその周辺の人たちとの交流を軸に話は進んでいく。
グアテマラって地名を私はこの本で初めて知ったけど、海外旅行好きのバックパッカーたちの間では、かなりはまってしまう人の多いディープな場所らしい。
はいりさんの弟の住むグアテマラの古都アンティグアという町は、スペイン語で「古い」という意味で、ユネスコの世界遺産にも登録されているという。
はいりさんの書く文章のうまさを現在放映中のテレビ番組に例えると、NHKの「世界街歩き」で決まり!
街の描写も、人々の様子も、埃っぽい空気も、まるで自分が一緒にその場所にいるようにリアルに感じられる。
夏休み、どこも行く予定のない人。
そもそも夏休みなんてない人。
変わり映えのしない毎日にうんざりしてる人。
この本読んで、ぜひとも旅気分味わってくださいね。
*これを読んではまってしまった人にはこちら。
姉妹本の「わたしのマトカ」。映画「かもめ食堂」の裏話もふんだんにつまってます。フィンランド最高!はいり最高!