深呼吸図書館

悩めるあなたのための1冊アドバイザー“なついちご”が、今のあなたの気分にぴったりの本紹介します。

加島祥造「タオ―老子」

 

 昨日と今日で、本を2冊読み終えた。

どちらも今のわたしを助けてくれる内容。

その1冊がこちら。

タオ―老子 (ちくま文庫)

タオ―老子 (ちくま文庫)

 

老子」の言葉を、詩人であり英文学者である著者が、創作も加えて現代の言葉に置き換え、だれにでもわかりやすく、親しみやすく読めるように書かれたロングセラーの一冊。やさしい言葉で書かれた内容が深くて大きくて。言葉のもつイメージさせる力、ってすごいんだな。と思った。

 

 

以下引用

P49~51

 

ぼくらはひとに

褒められたり貶されたりして、

びくびくしながら生きている。

自分がひとにどう見られるか

いつも気にしている。しかしね

そういう自分というのは

本当の自分じゃあなくて、

社会にかかわっている自分なんだ。

 

天と地のむこうの道(タオ)に

つながるもうひとつの自分がある。

その自分にもどれば

人に嘲(あざ)けられたって褒められたって

ふふんという顔ができる。

社会から蹴落とされるのは

怖いかもしれないけれど、

タオから見れば

社会だって変わってゆく。だから

大きなタオの働きを少しでも感じれば

くよくよしなくなるんだ。

たかの知れた自分だけれど

社会だって、

たかの知れた社会なんだ。

 

もっと大きなタオの命に

つながっている自分こそ大切なんだ。

そのほうの自分を愛するようになれば

世間からちょっとパンチくらったって

平気になるのさ。だって

タオに愛されてる自分は

世間を気にしてびくつく自分とは

別の自分なんだからね。

 

社会の駒のひとつである自分は

いつもあちこち突き飛ばされて

前のめりに走ってるけれど、

そんな自分とは

違う自分がいる―――それを知ってほしいのだよ。

 

 

「自分を愛そう」と、書かれた本を今までたぶん100冊は読んできている気がするけど

まだ、苦しんでる。愛せなくて。

それは、自分の中に「べき」で縛って裁かずにはいられない自分がいるからだと、しみじみわかっている。昨日の夜、思いっきりそれを手放すイメージをしてみた。

嫌ってもイイ!仕事無責任にやめたってイイ!嘘ついたってイイ!嫌われたってイイ!がんばったってがんばらなくたってイイ!

だって、タオにつながるわたしは条件に関わらず完璧で、決して傷つかず、穏やかに満たされているから。

 

そんなふうに、考えてみたら、心が少し軽くなって、すっきりした。

自分の中の「我の強さ」に向き合わないといけないとき、嫌で嫌で死にたくなる。

思考と現実の法則が本当なら、わたしがいけないのは思考のあり方なんだよ。

よ~くわかってるさ。

 

なんでもいい。

楽になりたい。

だから、今まで「ない」って思ってたもの全部、

「ある」って言葉に置き換えようかな。

心から変えられなくても、1ミリも思ってなくても、

頭の中の言葉だけ。

 

タオにつながる自分は、まんまるで、黄色く光り輝いて、誰にも急かされたり裁かれたりせず、ただただ、宇宙とつながっている。

そんな、イメージを心に頭に浮かべて、自分で自分を救わなくちゃ。