大好きな坂本真綾さんの曲のタイトル。
それが、「ポケットを空にして」
この曲は、昔からの真綾ファンには特別な曲だ。
いつも必ずライブの最後にみんなで歌う曲。
- アーティスト: 坂本真綾,岩里祐穂,染谷和美,久保田洋司,菅野ようこ
- 出版社/メーカー: flying DOG
- 発売日: 2010/03/24
- メディア: CD
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今日は川口に住む、二人の子育てに奮闘中の友達に会ってきた。
その帰り道の電車で「ポケットを空にして」を聞いてて泣きそうになっちゃた。
「ああ、わたしは何者でもなく、ただのわたしだ」
役割も立場も挫折も貧乏なのも何も関係なく、ただ、高校生の時にこれを聞いてたまんまの「なにも変わらない素のまんまのわたし」が、わたしの中にはちゃんとまだいる。
そのことに気づいて、それに安心して、泣きたくなった。
二人の小さい子供を育ててる友達は、もともと家庭的な子だけど、三食きちんと自分で作って、家事を全部きっちりこなして、子供と向き合って、自分の時間なんてこれぽっちもなくて、がんばってるなー、と思う。
本当に、お母さんってすごい。
専業主婦で、子供を育てて、ごはんもちゃんと作り、あったかい家庭を守る。って、
すごいことだ。
わたしは結婚はしてるけど、いろんな事情で自分の子供を持てないで終わる可能性が高い。子供は大好きだけど。ふつうに子供を持てる人生を想像してたけど。
最近話題になってた「保育園落ちた、日本死ね」について、「ガールズチャンネル」というネット上の掲示板をこの前なんとなくだらだら見ていて感じたこと。
自分も含め、みんな余裕ないなぁ・・・。
将来への不安と、閉塞感にアップアップしてる。
物価は上がる一方なのに賃金は下がる一方。
年金なんてもらえる気がしない。
非正規ならなおさら将来に希望は持てない。
若者がこれだけ追い詰められていく中で、日本人全体の資産の95パーセントくらいは50代や60代以上が保有しているという。
日本の格差社会のひずみはどんどん大きくなっていって、そのことへの不安から、他人への攻撃という手段に出る人は、これからさらに増えていく気がする。
Lineいじめだってさ、幸せで満たされてる人はしないよね。
その掲示板の中では、女性の中でも立場の違いが如実に表れてて興味深かった。
既婚か独身か。
独身の中でも、正社員か非正規社員か。
既婚の中の、専業主婦か、パートか、または共働きか。
そしてシングルマザー。
保育園に入れた組と落ちた組。
生活余裕な人とカツカツな人。
子供がサクッとできる人と、不妊治療してもできない人。
みんな、誰かがうらやましい。
みんな、未来が不安だ。
人がうらやましく思えるときって、どんな自己啓発本読んでもどうにもならないよね。
もう頭の中は自分が嫌で、自分にはなにもなくて、人の持ってるものこそすばらしい。
恵まれてる人はうらやましい。妬ましい。それに比べて自分は・・・って、
弱ってる時なら誰しも思うはず。
でも、それを相手にぶつけないだけの心の強さと分別があるかどうか。
ぶつけるのはみっともないから我慢して我慢して、その結果思いもよらないところで最悪の爆発をしちゃうことだってあるかもしれない。
意地悪な気持ちになるときって、自分の心に不満があって、自信がなくて、相手がうらやましいときだ。
わたしは意地悪な気持ち、すんごいある。
人のことが、気になって気になって仕方ないタイプ。
そんな自分がすごくイヤ。でも治んない。
だけど最近「うらやましい気持ち」をあからさまに出さずにすむようになってきた。
前は知らず出てしまって、人間関係をこじらせたりして失敗してたけど。
結局、できることやるしかない。って思ったんだよね。
あきらめ??
あと、人のせいにしてばかりの自分に気づいた。
夫の稼ぎが悪いって愚痴ったって、じゃあ自分は夫ほど稼げるだけの力があるのか・・・・・ない。
それともう一つはね、ダメな自分をだんだん受け入れられるようになってきた。
これは大きな大きな進歩。どうしてもできなかったことだから。
就職だって、結婚だって、誰に強制されたわけでもなく自分で決めたこと。
それでいつまでも不満とか愚痴とかばっかり言ってる自分って最低だな、ってことに気づいた瞬間があったの。
今でも人のせいにして問題から逃げる癖はなかなか治らないけど、
「じゃあ自分に何ができるか」って考え方をする努力をするようになった。
「なんでこんなことになっちゃったんだろう・・・」から
「じゃあ自分に何ができるか」
少しその考え方にシフトできるようになった。
自分の人生に責任をもてる自分を作っていこう。
少しずつでも。
ほかでもない自分自身の幸せのために。
人をうらやんで、自分が嫌いなときって、苦しい。
だから、すっきりとして穏やかな気持ちでいるために、何ができるか考えて、やってみよう。
うらやんじゃう自分も責めない、自分への許しをまず、自分に与える。
今楽をしてて、好きなように生きてるわたしと、子供のためにすべてを捧げてる友達とじゃ、20年後に大きな差ができてるだろうな。と目に浮かぶ。
友達は、子供も成人して、孫もできるだろうし、世界はどんどん広がっていって、経済的にも悠々自適な生活かも。
わたしは寂しくて貧乏なまま閉じこもった世界になったら悲しいな。
それに代わるなにかを見つけて、世界を広げなくちゃね。
むか~しテレビのドキュメンタリーを見てて、そこに出てたおばあちゃんが言ってた言葉でとても心に残ってるセリフがある。
~縁は求めてつなぐもの~
自分から動くこと。
相手を認めていたわる。
もちろん自分も認めていたわる。
「ポケットを空にして」を口ずさんで、がんじがらめの自分を解き放つ。
坂本真綾「ポケットを空にして」作詞:岩里祐穂 作曲:菅野よう子
♪ ポケットを空にして さあ旅にでようよ
目当ても何もないけれど
すぐ ポケットを空にして さあ旅にでようよ
みだらな気持ち ぶらさげて
こんな架空の運命 こわして 明日へ 旅立つ ぼくら
ブリキの街を後に 高くその旗を ふりかざせ ふりかざせ